つり人社
潮時表より
潮時表は釣具店で販売してます。
■潮の呼称
海の潮の差し引きは、主として月の引力によって生じる。その干潮、満潮の動きを俗につり人は潮回りと言っているが、いずれも旧暦をもとにして次のように区分している。
●大潮
おおしお 干満の差し引きが一番大きな日。
●中潮
なかしお 大潮と小潮の中間の潮型
●小潮
こしお 字のとおり干満の差の小さい潮回り
●長潮
ながしお 本来小潮であるが、潮の差し引きがない日がある。あってもほんおわずか。そこが便宜上「長潮」として扱う。「べったら潮」とも言う。この潮回りは沿岸の小物釣りにはよくない。潮が動かないから魚の餌付きも悪い。
●若潮
わかしお 停滞現象を脱して、次の大潮へ向かって動き出し、潮が若返るところから若潮といい、潮代わりともいう。
以上の潮型の繰り返しであるが、この呼称は漁師が、昔から便宜上言い伝えてきたもの。まれに1日ほどのズレはあるが、よく潮の状態がわかってすばらしい表現と思う。
●潮の上げ
下げ 上げ潮、下げ潮共、通常1日2回あるが、 まれには上げが1度、下げが2度。あるいは1度という変則的な日があり、つり人社の潮時表では午前、午後にそれのない日を「−」線で表記したが、これは「空欄」であることを意味している。だが、その空欄も、前日又は翌日の時間を見ると、前夜23時50分、翌日0時10分というように続いていて、潮はうごいているが、まれには「−」が続く日がある。その現象は小潮の終わりから長潮に起き、前記のように沿岸の釣には最も悪い日である。
●潮回りと釣りの関係
魚の餌付きのよいのは大潮、中潮とひと口に言われているのは、海水の動きがはげしく、プランクトンなどの浮遊範囲も広がり、魚も活発に餌さを拾うからだが、○○水道といった潮流の速い水域では、船が流されてしまって逆に釣りにならないことがある。そうした所はむしろ中潮終わりか小潮がよい。
このように潮回りを考慮して、出漁の日を選ぶことが大切だが、これは主に沿岸の場合で、沖合何十qといった深海の大物釣りなどは、川と同様、海中、海底に常時流れがあって魚も餌付くから、一般的には潮回りは気にしなくてもよいと言われている。
●潮時
つり人社の潮時表に表記の時間は、満潮なら上げきった時間、干潮なら下げきった時間を表示しているが、潮はその時間から10〜30分で始動すると言われている。それを「上げ初め」、「下げ初め」といい、その上げ初めから満潮まで、又下げ初めから干潮(ソコリ)までの間の、最初の3分(ぶ)、5分どおりの間が一番魚の餌付きがよいとされている。ひと口に「上げ初(ば)なから上げ3分まで」とか「下げ初なから下げ3分までがいいよ」というのがそれで、ひとつの目安。
愛古堂
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